2023年12月06日

​歯茎も歯ブラシで磨いた方が良い?正しい歯茎の磨き方など歯茎ケアの方法をご紹介

​歯茎も歯ブラシで磨いた方が良い?正しい歯茎の磨き方など歯茎ケアの方法をご紹介

「歯周病にならないためには歯茎をケアする」とよく耳にしますが、具体的にどのようにケアすべきなのか疑問をお持ちの方も多いのではないでしょうか?


この記事では、「そもそも歯茎って歯ブラシしていいのか」や「どのように磨くのが正しいのか」など、歯茎の正しいケアの方法をご説明します。


歯茎ケアの方法をお悩みの方は、ぜひ参考にしてみてください。

歯茎に汚れが溜まると起こるトラブルとは?

歯茎にある歯周ポケットは、汚れが溜まりやすいポイントです。


この歯周ポケットに汚れが溜まってしまったまま放置してしまうと、歯茎のトラブルの原因になります。


歯茎のトラブルは初期段階では痛みなどが無いことが多いため、気付かないうちにトラブルが進行してしまいやすい場所です。


ここでは歯周ポケットに汚れが溜まることによってどのようなトラブルがあるのか、具体的に説明していきます。

歯肉炎

歯周ポケットに汚れが溜まったままになると、最初は歯肉炎と言われる歯茎に炎症が起こっている状態になってしまいます。


歯周病は歯肉炎、歯周炎などの病気の総称で、歯茎が腫れる、赤くなる、歯ブラシなどを当てると出血するといった症状がみられます。


稀に軽い痛みを感じる事もありますが、ほとんどの場合では激しい痛みではないため放置されやすく重症化しやすい特徴があります。

歯周病

歯肉炎の状態がそのまま放置されてしまうと、症状が進行し歯周炎になってしまいます。


歯周病菌は歯を支えている骨を溶かしてしまうため、歯周炎になると歯がグラグラしてしまい、最悪の場合は歯が抜けてしまいます。


他にも歯茎が赤く腫れ出血があったり、膿が出てしまったりするなどの症状の場合もあります。

歯茎は磨いても良い?正しい歯茎ケアとは

歯周病にならないために歯茎を清潔に保つ必要がありますが、歯茎のケアの方法はあまり知られていません。


ここでは、歯茎のどの部分をどのようにして磨くのが正しいのかを説明します。

歯茎と歯の境目は汚れが溜まりやすい

歯茎と歯の境目にはほんの少しですが段差になっています。


ここは歯周ポケットと呼ばれ、歯ブラシが届きにくく汚れが蓄積しやすいポイントです。


歯茎のケアといっても、歯茎全体を磨く必要はありません。


汚れが付きやすい歯と歯茎の境目、歯周ポケットをしっかり磨くことが重要です。

歯周ポケットを意識した磨き方が重要

歯周ポケットには、普段歯磨きを行う際の歯ブラシの角度では届きません。


歯と歯茎の段差に歯ブラシをしっかりと当てて、歯に対して45度くらいの角度を付けてブラシを小刻みに動かします。


歯周ポケットは歯の数だけあるので、それを全ての歯に対して一本ずつ行うことが重要です。

歯茎から血が出る際は優しく磨く

歯茎から出血がある場合の多くの原因は、歯茎に溜まった汚れによる炎症です。


その場合には、汚れを除去する必要があるので、出血していても歯磨きをする必要があります。


出血がある場合には、やわらかめの歯ブラシを選び、そっと歯ブラシを当て力を入れずに動かすようにしましょう。

歯茎の健康を維持する磨き方・歯茎ケア3選

ここまでで、健康な歯茎を保つことの重要性が理解できたと思います。


ここでは、具体的には何をすれば健康な歯茎をキープできるのかをお教えします。

歯ブラシで毎日丁寧なブラッシング

ほとんどの方は毎日歯ブラシをしていると思いますが、無意識にしている方が多いのではないでしょうか?


毎日の歯ブラシの中でも、歯ブラシのあたる位置や角度に気を配るだけで汚れの残り具合は全く違います。


毎回の歯磨きに時間を割くことが難しい場合には、夕食後や寝る前の歯ブラシだけでも、時間をかけて丁寧に、角度などを意識して磨くように心がけると良いでしょう。

フロスや歯間ブラシを活用しよう

歯ブラシだけでは、歯と歯のすき間の汚れはなかなか除去できません。


歯間からも歯周病になってしまうこともあるので、しっかりと汚れを取るようにしましょう。


フロスなどを使用した場合には歯間の汚れが歯ブラシのみの場合よりも20%の汚れの除去率がアップするという調査結果もあります。

フロスや歯間ブラシには多くの種類があるので、使用方法や何を使ったらよいかわからないという場合は、歯科医院で相談すると良いでしょう。

歯科医院での歯石除去

先に説明した2つのケアは皆さんがご自宅で毎日する「セルフケア」でしたが、それだけでは不十分です。


歯周ポケットに入り込んでしまった汚れがある場合には、セルフケアだけでその汚れを除去することは困難です。


歯周病が進行している場合には、歯周ポケットの中で歯石になってしまっている可能性があり、専用の道具を使用して取り除く治療が必要になります。


また、その治療を一度受けたからといって、今後汚れが溜まらない訳ではありません。


セルフケアだけでは、完全に汚れを除去することはできないので、


歯肉炎・歯周病にならないようにしっかりと定期的にクリーニング(メンテナンス)を受ける必要があります。

歯茎の健康はセルフケアと歯科医院のプロケアが重要

毎日、汚れが少ない状態をキープするためのセルフケア、セルフケアでは取り切れない汚れを除去するためのプロフェッショナルケアのどちらもしっかりと行うことで健康な歯茎を保つことができます。


定期的に歯医者でメンテナンスを受けて、健康な歯茎を保つようにしていきましょう。

南先生_監修ページ用データ (1).png

立会川歯科・矯正歯科 院長 南 伸也

2004年
昭和大学卒業
2004年
一般開業歯科医院 勤務
2011年
みなみ歯科・矯正歯科 開設
2016年
立会川歯科・矯正歯科 開設


所属学会
日本口腔インプラント学会 所属
日本口腔インプラント学会JSOI  専修医


公式HP
立会川歯科・矯正歯科公式HP
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