顎関節症の予防法とは?自宅で出来るセルフケアの方法や治療方法をご紹介

お口を開けるときに顎の近辺でカクカク音がなったり、大きくお口を開けようとすると痛みがあったり、顎に違和感がある方はもしかしたら、「顎関節症」かもしれません。
顎関節症は直接命に関わるような病気ではないですが、放っておくと慢性化したり、悪化してしまう可能性があります。
そんな顎関節症について、どのような症状があるのか、原因は何なのか、予防方法・治療方法をお話しします。
顎関節症とは?
顎関節症は、顎関節や顎周りの筋肉に痛みがあったり、動かしにくさを感じたりした際に、顎関節症以外の病気ではない場合に診断される範囲の広い病気です。
顎関節症の症状には「口を開けるときに音がする・違和感がある」「物を噛むと痛みがある」「顎が痛い」など様々なものがあります。
症状や度合いは様々ですが、2人に1人は経験すると言われるほど多くの方がかかっています。
また、顎関節症の発症は10代後半から徐々に増える傾向にあり、20〜30代での発症が最も多い病気です。
参考:https://www.jda.or.jp/park/trouble/index04.html
顎関節症の主な症状
顎関節症の代表的な症状には、以下のようなものが挙げられます。
- 口を開けたり、物を噛んだ時に痛みがある
- 口を開けたときに顎関節付近で音がなる
- 口がスムーズに開けられない
- 噛みしめると顎が痛む
このような症状のせいで大きな口が開かない、硬いものが噛めないなどといったことも引き起こしてしまいます。
顎関節症の主な原因
顎関節症は様々な要因で引き起こされてしまいます。
- 片噛み
- 頬杖
- うつぶせ寝
- 歯ぎしりや食いしばり
- ストレス
- 緊張
- 姿勢(猫背)
- 外傷
また、TCH(Tooth Contacting Habit・上下歯列接触癖)と言われる、唇を閉じている時にも上下の歯のどこかが当たっている方は顎関節症になってしまう場合があります。
ひとつの原因が大きな要因でなくても、このような原因がいくつか重なってしまうことで、負担が蓄積されたりして、顎関節症の症状として出てしまいます。
顎関節症の予防とは?自宅で出来るセルフケア4選
痛みが出てしまったりした場合や予防のために自宅で気軽にできるケアがあります。
ここでは、おすすめのケア方法を4つご紹介します。
簡単に日常に取り入れられるものばかりなので、ぜひ実践してみてください
顎関節のストレッチ
顎関節にある「関節円板」という軟骨組織がずれてしまうことで、顎関節症になってしまうことが多いです。
この「関節円板」を正しい位置に戻すためのストレッチを紹介します。
- 歯と歯を合わせて「い」の口の形を作る
- 下顎をゆっくり右に動かし、左にも動かす(右から左にゆっくりスライドする)
- 口を大きく開けたまま、下あごを右にスライドさせ、ゆっくり口を閉じる
- 同じように左で繰り返す
1~4を 右回り、左回り で2回ずつ繰り返します。
顎周りの筋肉をマッサージ
顎関節回りにはたくさんの筋肉があり、食いしばりや噛みしめの癖などで筋膜が凝ってしまいます。
凝りを解消するマッサージを紹介します。
手のひらか指で耳の上あたり(側頭部)から頬をなでるようにして筋肉をほぐします。
1回につき10回ほどこの動作を 1日に数回行うと効果があるでしょう。
生活習慣や癖の見直し
片噛み、頬杖、姿勢、うつぶせ寝などの癖は、意識して止めるように心がけましょう。
また、集中したり、力仕事をしているときに食いしばってしまう場合にはマウスピースなどを使用して、顎の負担を減らすようにすると良いでしょう。
精神的なストレスの緩和も重要
ストレスや疲れが原因で、睡眠時などに無意識に歯ぎしり・食いしばりをしている場合も多くあります。
ストレスをため込まないように自分なりのストレス解消方法を見つけておくと良いでしょう。
もし顎に痛みがあったら?
顎関節症の原因や症状について説明しましたが、実際に痛みがある場合には歯科医院にて治療が絶対に必要なのでしょうか?
顎関節症は、セルフケアで治る?
軽度の場合には、ストレッチやマッサージなどで症状が緩和する事もあります。
しかし、それらを行う際に痛みがある場合には無理にストレッチ・マッサージはせずに病院を受診することをおすすめします。
顎関節症が悪化すると全身に影響が
顎関節症になってしまうと、肩こりや頭痛、首の痛みに繋がる事があると言われています。
他にも耳鳴り、偏頭痛、吐き気、めまいなどの不定愁訴として現れてしまうことがあります。
悪化したり、慢性化したりする前に不安な点がある方は歯科医院で相談しましょう。
歯科医院での治療方法とは?
痛みが強い場合には薬を服用して、痛みを取り除きます。
他には、マウスピースを作り、食いしばってしまうタイミングや睡眠時に使用して顎への負担を減らすことが一般的です。
顎関節症は一人ひとり症状や原因が異なるので、それぞれにあった治療が必要になります。
まずは今の状況を、歯医者さんに診てもらうことが重要です。
痛みや違和感が大きい場合は、歯科医院を受診しよう
顎の痛みを放置してしまうと痛みが強くなり、食事が思うように取れなくなってしまったり、慢性化して、痛みを繰り返してしまったりすることもあります。
また、身体の不調につながることもあるので、違和感や痛みが長く続いたり、強くなってきている場合にはしっかりと、歯科医院を受診しましょう。
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立会川歯科・矯正歯科 院長 南 伸也
- 2004年
- 昭和大学卒業
- 2004年
- 一般開業歯科医院 勤務
- 2011年
- みなみ歯科・矯正歯科 開設
- 2016年
- 立会川歯科・矯正歯科 開設
- 所属学会
- 日本口腔インプラント学会 所属
日本口腔インプラント学会JSOI 専修医 - 公式HP
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