歯ぎしりの予防方法とは?原因と対策をご紹介

寝ている時に歯ぎしりをしていると家族などに指摘されたりすることで、歯ぎしりを自覚している方もいると思いますが、無自覚でも目が覚めたときに顎が痛い・疲れている、肩が凝っている…などいつもと違う違和感を覚えたことはありませんか?
そんな方は、寝ている間に歯ぎしりをしているかもしれません。
この記事では歯ぎしりの原因・悪影響・治療や予防方法をお伝えします。
少しでも思い当たる方、歯ぎしりを改善したい・予防したいとお考えの方はぜひお読みください。
歯ぎしりはなぜ起こる?歯ぎしりの主な原因とは?
寝ている時や起きていても無意識にしてしまっていることが多い歯ぎしりですが、どのような時にしてしまっているものなのでしょうか。
ここでは、歯ぎしりの原因として考えられることをご紹介します。
【歯ぎしりの原因①】ストレス
寝ている間に歯ぎしりをしてストレスを解消していることもあります。
ストレスを完全になくすことは不可能ですが、歯や歯ぐきに影響があるほどの歯ぎしりや顎などに痛みが生じている場合には、ストレス解消をして歯ぎしりを減らせるようにしましょう。
【歯ぎしりの原因②】噛み合わせ
上下の歯の噛み合わせが良くない場合にも歯ぎしりをしやすくなってしまいます。
歯並びの問題もありますが、被せ物や詰め物・インプラントなどによって噛み合わせが変わってしまうことにより、歯ぎしりをしてしまうようになる場合もあります。
【歯ぎしりの原因③】飲酒や喫煙
飲酒・喫煙はどちらも睡眠の質を下げてしまいます。
睡眠の質が下がったことにより、筋肉の抑制ができなくなり、強い力で食いしばったり、歯ぎしりをしてしまうことがあります。
【歯ぎしりの原因④】習慣
力仕事をしていたり、スポーツをしている時、集中して作業をしている時などに無意識に力が入り食いしばってしまうことがあります。
このような食いしばりの習慣が、眠っている時の歯ぎしりに繋がってしまうことも考えられます。
子どもは乳歯の生え変わり時に起こる場合も
子どもが歯ぎしりしている場合は、噛み合わせを調整している可能性があります。
乳歯から永久歯に生え変わる際には不快感や違和感が起こりやすく、歯ぎしりをしていることがあります。
その場合には、永久歯に生え変わると、自然に収まるので問題はありません。
永久歯に生え変わってしばらくしても収まらないようでしたら、歯医者に相談しましょう。
歯ぎしりには多くの悪影響がある
歯ぎしりをすることによって歯やお口だけでなく、身体にも悪影響を及ぼす可能性があります。
具体的にどのような影響があるのかをご説明します。
歯がすり減る
歯ぎしりをすることで、歯が擦り減ってしまったり、欠けてしまうことがあります。
これは、寝ている時にしてしまう歯ぎしりは、通常時(起きている時)に歯を噛み合わせる時よりも強い力がかかっていることが原因とされています。
本来ある歯の凹凸がなくなってしまい、しっかり噛み合わなくなってしまったり、正しい噛み合わせの位置がわからなくなることもあります。
知覚過敏になりやすくなる
歯がすり減ると、歯の一番表面の固い組織のエナメル質が減ってしまいます。
エナメル質は歯を守る役割が大きく、それがすり減ってしまうと歯の神経への刺激が伝わり安くなってしまいます。
それが、知覚過敏です。
冷たいもの、熱いものがしみるなどの症状がある場合には、歯がすり減っていないかチェックして見ましょう。
顎関節症の原因になる
強い力で食いしばったり、長時間歯ぎしりを続けてしまったりすることで顎には大きな負担がかかってしまいます。
顎関節症になってしまうと、大きな口を開けづらくなったり、固いものが噛めなくなったりしてしまいます。
重症化してしまうと、少し口を開けただけでも痛みが出てしまうこともあります。
歯周病が悪化する
実は歯ぎしりは、歯と顎だけではなく、歯ぐきにも悪影響を与えてしまいます。
歯ぎしりによる強い力が加わり、歯が動く事で歯ぐきや歯を支えている骨に負担がかかり、歯を支えている骨が負担に耐えられずに少しずつ失われてしまうことがあります。
そこに汚れなどが溜まるで、早く歯周病が進行したり、悪化したりしてしまいます。
歯並びが悪くなる
歯ぎしりによって歯に力をかけ続けてしまうと、歯が動く原因になってしまい、歯並びが変わってしまう恐れもあります。
歯並びが変わってしまうと、見た目の問題だけでなく咀嚼機能が下がってしまったり、さらに歯ぎしりがひどくなってしまったりとトラブルが発生する可能性もあります。
歯ぎしりの予防・治療方法とは?
歯ぎしりの原因・悪影響について説明してきましたが、様々な悪影響が身体に起こってしまうことがわかりました。
無意識のうちにしてしまう歯ぎしりですが、予防することはできるのか?と疑問に感じる方が多いのではないでしょうか。
ここでは、今すぐできる予防方法と、治療についてご説明します。
歯ぎしりの主な予防方法
歯ぎしりの予防は原因となる要因をなくすことになります。
どれも日常的に行える予防方法になるので、歯ぎしりでお困りの方は今すぐに試してみてください。
ストレスを解消する
歯ぎしりをしてしまう大きな要因のひとつとして考えられているストレスを減らして、歯ぎしりを治しましょう。
深呼吸をしたり、適度な運動をしたり、ストレッチをするなどを習慣化することによりリラックス効果が得られます。
また、趣味などの時間を作ることも有効です。
日常的にストレスをため込まないようにすること、発散することが歯ぎしり改善に繋がると考えられています。
質の良い睡眠を取る
歯ぎしりと睡眠の質は大きな関わりがあるとされています。
質の良い睡眠を確保するために、自分にあった枕を用意したり、部屋を適温にしたりしましょう。
食事は睡眠の4時間前までには済ませておき、入浴は1時間前までに済ませるようにしましょう。
他にも適度な運動を習慣づけたり、生活リズムを整えることも質の良い睡眠をとるには有効です。
過度な飲酒・喫煙を控える
飲酒・喫煙は睡眠の質を低下させてしまう要素があります。
飲酒をする場合には休肝日を設けたり、寝酒をしないなど適度にするように心がけましょう。
喫煙には覚醒機能があります。喫煙は睡眠前の1〜2時間は避けるようにしましょう。
食いしばり癖に気をつける
眠っていない時の食いしばりなどは、意識的に気を付けるようにしましょう。
仕事中に食いしばってしまう癖がある場合には、これを見たら顎の力を抜くなど、最初は意識的に食いしばり・歯ぎしりの時間を短くするように心がけるようにすると良いでしょう。
歯ぎしりの主な治療方法
説明した通り、歯ぎしりをしていると身体に様々な悪影響があります。
続けてしまうと、影響は大きくなってしまうので、しっかりと治療して歯ぎしりを防ぎましょう。
治療法はいくつかあるので、症状やライフスタイルにあった治療を選択しましょう。
噛み合わせを治療する
噛み合わせの不具合によって、歯ぎしりをしていしまっている場合には、歯医者で噛み合わせを整える治療で改善する場合があります。
噛み合わせの治療では、被せ物や詰め物の高さの調整などを行い、歯ぎしりを緩和させます。
全顎的に歯並びに問題がある場合には矯正治療になる場合もありますので、気になる方は歯医者にて相談してみてください。
マウスピース(ナイトガード)を使用する
歯を守るために、歯ぎしりをしてしまう時にマウスピースを着用する場合もあります。
歯医者にて、マウスピースの作成が可能ですので、自分のお口にあった物を着用して、歯、歯ぐき、顎の負担を軽減することができます。
ボトックスによる治療
歯ぎしり・食いしばりをする方の多くは、顎の筋肉(咬筋)が必要以上に発達している場合が多くあります。
筋肉の肥大は放置してしまうと顎の痛みや肩こり、頭痛などの症状が出てしまうこともあります。
そこで、ボトックス注射によって、筋肉の緊張を緩和し、食いしばりを防止する効果も得られます。
また、筋肉の緊張が和らぐことによりエラ張りも緩和される傾向にあります。
歯ぎしりが気になったら歯科医師に相談しよう
歯ぎしりを長期間続けてしまうと歯・顎・歯ぐきなど様々な箇所に悪影響を及ぼす可能性があります。
また、身体の不調も現れてしまうこともあります。
少しでも気になったら歯医者に行って相談してみましょう。
監修者プロフィール
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立会川歯科・矯正歯科 院長 南 伸也
- 2004年
- 昭和大学卒業
- 2004年
- 一般開業歯科医院 勤務
- 2011年
- みなみ歯科・矯正歯科 開設
- 2016年
- 立会川歯科・矯正歯科 開設
- 所属学会
- 日本口腔インプラント学会 所属
日本口腔インプラント学会JSOI 専修医 - 公式HP
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