しゃもとデンタルクリニック 院長 社本先生インタビュー
しゃもとデンタルクリニックは、鹿児島県鹿児島市明和の、山形屋ショッピングプラザ明和(ファミリープラザ明和)の中にある、予防に力を入れている歯医者さんです。
地域にお住いの方々が頻繁に利用されているショッピングセンター内にあるため、利便性は抜群です。
今回は、しゃもとデンタルクリニック 院長の、社本 光央 先生に、色々とお話を伺ってきました。
しゃもとデンタルクリニックの詳細はこちらからご覧ください。
(医院の基本情報はもとより、院内のストリートビューや、社本先生をはじめとしたスタッフの方々の動画などもご覧いただけます)
Q1) しゃもとデンタルクリニックのコンセプトやこだわっている部分について教えてください。
A) ありがとうございます。
しゃもとデンタルクリニックの理念として掲げているのは「健康は財産」という考え方です。
日々の生活の中で、健康の大切さは当たり前のように思われがちですが、実際には失って初めてその価値に気づく方が多いです。
特に歯の健康は、日常生活で痛みや問題が出てこない限り、どうしても意識しにくい部分でもあります。
しかし、そういった状態になる前に、歯科医師として何らかの形で健康の重要性に気づいてもらえたらという思いがあります。
そのため、私たちが力を入れているのは予防です。
歯が痛くなってから歯医者に来るのではなく、定期的に検診やクリーニングを受けて、問題が起きる前に対処していくことが大切だと考えています。
特に小さなお子さんに対しては、歯が生えたばかりの段階での診療や、食生活、歯磨きの習慣などを整えることが、その後の一生の歯の健康に直結します。
実際、小学校に入る前の段階でむし歯が見つかるお子さんも少なくありません。
もっと早い段階から、例えば1歳や2歳の頃から歯医者に通う習慣をつけていただくことで、こういう状況が減らせるのではないかと考えています。
そして、ご両親にも、お子さんの歯の健康を守るための正しい知識や習慣を伝えることが、私たちの役割だと思っています。
健康でいることが当たり前のように感じられる日々を守るために、歯の健康に関する意識を高めていきたいですね
Q2) むし歯にならないための生活習慣について、どのようなアドバイスをされていますか?
A) お子さんに対しては、まず基本となるのは日々の歯磨きです。小さなお子さんの場合は、仕上げ磨きが大切です。
ですが、特に共働きのご家庭ですと、毎日しっかりと仕上げ磨きをするのが難しいこともあります。
そのため、仕上げ磨きだけでなく、フッ素を使ったり、食生活にも気を配ることが重要です。
食事の内容やおやつの与え方、ジュースではなくお茶を選ぶことなど、飲食習慣がむし歯の予防には大きく関わってきます。
むし⻭予防には、砂糖の摂取を減らし、ダラダラ⾷べを避けることが⼤切です。
⾷事やおやつを⾷べるたびに、⼝内のpHが下がり、酸性の環境が続くと、むし⻭リスクが⾼まります(「ステファンカーブ」といいます)。
特に、兄弟姉妹がいる場合、上の⼦がおやつを⾷べると下の⼦も欲しがり、⼩さい⼦が早い段階で砂糖を摂取しがちです。
ときには、お菓⼦やジュースで機嫌を取ってしまうこともありますよね。
また、毎⽇仕上げ磨きをする時間が取れないことも多いと思います。
そんなときは、⻭科医院でのフッ素塗布や、⽇常的にフッ素⼊りの⻭磨き粉を使うことも、むし⻭リスクを下げるのに効果的です。
さらに、乳歯だからといってむし歯を軽視することは危険です。
確かに乳歯は永久歯に生え変わりますが、乳歯がむし歯になっているということは、そのお口の中がむし歯になりやすい環境にあるということです。
特に、奥⻭がむし⻭になり、満⾜に噛むことができないと、顎の成⻑にとって⼤事な時期に、充分な刺激が得られず、⼝腔機能の成⻑を妨げる原因にもなってしまいます。
このまま永久歯が生えてくると、同じ環境下であれば永久歯もむし歯になるリスクが高いです。
特に6歳臼歯が生える時期は注意が必要です。6歳臼歯は生えてきたばかりで柔らかく、とてもむし歯になりやすいため、しっかりとケアしてあげることが大切です。
子どもの歯の健康を守るためには、ご両親の協力が欠かせません。
仕上げ磨きやフッ素塗布、そして適切な食習慣を通じて、むし歯のリスクを少しでも減らしていくことが大切です。
そして、子どもの歯の健康は、単に見た目だけでなく、その後の全身の健康にもつながるという意識を持っていただければと思います。
Q3) 大人の患者さんに対してはどういう点に注力されていますか?
A) 大人は、やはり歯周病が大きな課題です。
歯周病は自覚症状がほとんどないため、気づいた時にはかなり進行しているケースが多いです。
例えば、歯茎が腫れてきたり、口臭が強くなったり、歯がぐらついてくる、という、自覚症状が出る段階では、既に歯周病が進行している状態です。最悪の場合、歯が抜けてしまうこともあります。
近年、平均寿命が延びていますが、それに伴い「健康寿命」も意識されるようになってきました。
つまり、ただ長生きするのではなく、健康な状態で長く生活できることが重要だという考えです。
歯周病が進行すると、食べることが難しくなり、栄養が十分に摂れなくなります。
これがフレイル(虚弱)や寝たきりの原因になり得ます。
せっかく長生きできる時代になったのに、健康で動ける期間が短くなってしまうのは非常に残念なことだと考えています。
ですから、歯周病の予防は単なる口腔内の問題にとどまらず、全身の健康や生活の質にも直結する重要な課題です。
特に、まだ症状が出ていない段階から、定期的な検診やクリーニングを受けることが大切です。
そうした習慣を早めに取り入れることで、将来、歯を失うリスクを大幅に減らすことができます。
さらに、私たちのクリニックでは、位相差顕微鏡を使った検査も取り入れています。
これは、歯周病の原因となる細菌を顕微鏡で実際に目で見ることができる検査です。
歯周病の原因となる細菌がどのくらい存在し、どのくらい活発に活動しているのか、を患者さん自身に見てもらうことで、予防の重要性を実感していただけます。
やはり目に見える形で問題を示すと、予防へのモチベーションも高まりますね。
Q4) 小児矯正について教えてください。
A) 現在、しゃもとデンタルクリニックでは、小児矯正に特に力を入れております。
しゃもとデンタルクリニックを開業する前は、別の歯医者さんで勤務していたのですが、そこで小児の患者さんを診る機会が多かったことが、この取り組みのきっかけです。
当時は、歯並びに問題が出始めても、「少し様子を見ましょう」「気になるようでしたら、小児矯正の専門医にご紹介します」という程度しか対応できなかったことに、もどかしさを感じていました。
しかし、小児矯正で全国的に有名な先生のセミナーに参加した際に、床矯正という方法を学び、自分でもしっかり勉強していけば、できることがあると気づきました。
床矯正は、主に6歳から8歳くらいの年齢で始めるのが最適な時期です。
特に、前歯のスペースを確保することが目的の一つです。
歯の生え変わり時期にスペースが不足していると、前歯が重なって生えることがあり、そのまま放置すると、後々の歯並びが悪くなりがちです。
ですから、前歯が生え変わる前に、床矯正でスペースを作ってあげることが重要です。
床矯正は、顎の成⻑をサポートすることで、⻭列不正の予防につながる治療です。
さらに、歯並びに影響を与えるのは、単に歯の問題だけではありません。
口呼吸や舌の位置、さらには姿勢や食生活など、さまざまな要因が絡み合っています。
これらの習慣を早い段階から改善することで、歯並びを整えることが可能です。
このような生活習慣の改善には、バイオファンクショナルセラピーという考え方を取り入れています。
これは、口や舌の悪い癖を取り除き、正しい筋力をつけるためのトレーニングを行うもので、歯並びに大きな影響を与えると言われています。
実際の治療では、取り外し式の装置を使って歯並びを整えていきますが、特にこの装置は小さな顎を広げるために有効です。
最大で5ミリほど顎を広げることができ、それにより歯のスペースを確保します。
さらに、食事や姿勢、呼吸法の改善を併せて行うことで、より効果的な治療が可能になります。
Q5) 今後の展望についてお聞かせください。
A) 個人的な挑戦として、保育士の国家資格試験を受ける予定です。
小児歯科、小児矯正に力を入れている中で、子どもの発育や生活習慣についてさらに深く学びたいという思いから、この資格に挑戦することにしました。
歯科医師として話をするよりも、保育士の資格を持っている方が、ご両親にとっても納得度が増すのではないかと思っています。
特に、1歳や2歳の時期の過ごし方が、その後の歯や口の発育に大きな影響を与えることを感じています。
小児の患者さんに対するケアだけでなく、そのご両親にも適切なアドバイスを行うことで、より効果的な予防ができると考えています。
小児の歯科治療や予防に関する知識をさらに深めて、地域の子どもたちの健康を支えていきたいと思います。
もちろん、大人の患者さんの治療も大切にしていますが、今後は小児歯科や予防歯科にさらに力を入れていきたいと思っています。
小児矯正や予防歯科を通じて、将来的にむし歯や歯並びの問題を減らし、健康な歯を持ち続けるためのサポートをしていけたらと考えています。
インタビューを終えて
鹿児島県鹿児島市、山形屋ショッピングプラザ明和内にある、しゃもとデンタルクリニック 院長の社本先生にお話を伺ってきました。
社本先生は、非常に穏やかにコミュニケーションをとる先生です。そのせいか、スタッフさんも皆さん明るく真面目で丁寧、という方が揃っており、患者さんにとっては非常に安心、リラックスできる歯医者さんになっていると思います。
ただ、むし歯や歯周病の予防や、小さいお子さんのお口や歯の健康を守ることについては、深く考えてらっしゃり、お話にも熱を帯びていました。
オープンしてからまだそんなに日が経っておらず、院内は非常に綺麗です。個室診療室や、カウンセリングエリア、待合室にキッズスペース併設、と、設備的にも充実しています。
大人の患者さんはもちろんですが、今後は特に小さいお子さんのお口の健康を守ることにもっと力を入れていく、ということですので、お子さんがいらっしゃるご両親は、ぜひ一度しゃもとデンタルクリニックにご相談いただけたらと思います。
しゃもとデンタルクリニックの特徴
しゃもとデンタルクリニックにまだ一度も行ったことない、中の様子はどうなっているんだろう? とご不安の方は、ぜひこちらから、しゃもとデンタルクリニックの詳細をご覧ください。
院内の様子が分かる院内ストリートビューや、社本先生、スタッフの皆さまの雰囲気を撮影した動画などをご覧いただけます。